21/7/29 Tellus 菅谷様 取材

衛星データの防災活用について更に調査するべく、今回はTellusの開発・運用を行うさくらインターネット株式会社のPR担当者である菅谷様にZOOMで取材させて頂きました。

 

Tellusは衛星データと共にそれを活用する為のセミナー開催やeラーニングのコンテンツ、また、衛星データだけではなく企業が持っている様々なデータを売買できるマーケットなども提供し、多種多様な業種が新しいビジネスを創出する為の衛星データプラットフォームです。

 

人工衛星は防災に活用されている事例が多くあり、防災とは密接な関係があります。最近は民間企業の参入で小型衛星も増えており、様々な衛星データが入手でき活用の幅は広がっています。

 

興味深い例として、衛星データから水田の稲の成長具合を分析して収穫日を予測できたり、

海水面の温度分布からどこに魚が沢山いるか推測できたり、

宇宙から地上の空き地を見つけて、駐車場として土地の有効活用を行うなどの事例があるそうです。

スマート漁業とかスマート農業という言葉は最近よく聞きますね。

 

防災への活用の例としては、同じ場所を定期的に宇宙から観察できる衛星ですから、時間をおいて撮影したデータを重ねると地形や川の流域の変化、という災害の可能性を含む情報を得られます。

レーダーによるSAR画像で、時系列をずらして先に撮影したものを赤で、後に撮影したものを青で色づけして、

重ねた時に紫の部分じゃなく赤や青がはみ出た部分に注目できる、という事ですね。すごいです!

 

衛星データを活用すれば、自治体の防災担当者の方が遠くの現場まで何度も確認に行かずに済みますし、

業務の効率化も図れるのではないでしょうか。

 

自治体でも衛星データ活用は認知されつつありますが、その解析にはプログラミングなどの専門的な知識が必要なので、デジタル人材の確保が間に合わないという問題があります。

ただ、民間企業や大学の研究組織でその解析業務の部分を担う事もできるでしょうし、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進が進んでいく中で産官学が防災を通じて連携する業務モデルが今後どんどん増えていくことを期待します。

 

2019年に始まったTellusのサービスですが、利用者がどんどん増えて、大学生の研究、趣味、会社の新規事業担当者がまず使ってみる、と、皆さん思い思いに衛星データを見たり使ったりしている様です。

 

「衛星データがどういうものか、どういう活用方法があるか、もっと沢山の人や企業、自治体の方々に知って欲しいです」と菅谷さんが仰っていました。

 

宇宙や人工衛星に興味があったり、プログラミングに興味がある中高生の皆さんは将来その様なお仕事に就く事も考えてみてはいかがでしょうか。

 

分析・活用の為の便利なツール、講座も用意されているので、この投稿を読んで興味を持たれた方は是非

TellusのHP https://www.tellusxdp.com/

や、宙畑 https://sorabatake.jp/ 

をご覧ください! 

 

 

 

Pic.1 幅広い衛星データ活用をイラストで説明して頂きました

Pic.2 Tellusは6つの要素により、衛星データのビジネス利用促進を目指しています

Pic.3 SAR衛星の観測イメージ。時系列をずらした画像から変化した場所を識別できます

Pic.4 衛星データについて学ぶ記事も用意されています

      「自宅学習におすすめ!11日でマスター衛星データの学び方ガイド2020」   

  https://sorabatake.jp/11994/